会長あいさつ

八戸地域防災協会

 新型コロナウイルス感染症が蔓延する中で、以前の当たり前の日常が本当にかけがえのないものであったと、改めて感じてしまいます。

ところで、昔から「地震、雷、火事、親父」は、世の中で特に怖いものと言われていましたが、災害に匹敵するほど親父が怖かったのは、年長の男性によって支配された家父長制のもとでのことで、現在では親父はそれほど怖いものとは思われていません。もし、現代風に変えるとしたら、「地震、台風、感染症、津波、原発事故、ゲリラ豪雨」などではないでしょうか。この「地震、雷・・・」という言葉は江戸時代から存在していたと言われ、「親父」は台風を意味する「大山嵐(おおやまじ)」が変化したという説があります。現代と比べて考えてみると、意外と意味深く、歴史が感じられることわざだと思います。時代が変わり、人々が怖いとしていたものが変化しているようです。

 私が最も怖いと思うのは、災害時に様々なデマが飛び交うことです。熊本地震におけるデマや誤った情報の拡散内容は次のようなものでした。「動物園からライオンが逃げ出した。」・・・ライオンが歩道を歩いている写真が一緒に出回っていました。よく見ると、信号機が縦であったり縁石にローマ字があったりと、おそらく海外の写真だと見当がつきますが、地震後のパニック状態では動物園周辺の住人はもちろん、多くの人がこの情報に恐怖感を覚えたことでしょう。「ショッピングモールで火災が発生した。」・・・こちらも写真付きで建物が燃えている様子と共に出回ってしまい、テレビ局もこの情報を放送しましたが、20分後には誤報であったと訂正されました。

人は、危機的状況に陥ると不安や怒りに駆り立てられて、物事を正しく判断することが難しくなりがちです。現代はネット社会であり、10年余り前にアメリカのある大学が電子メールは手書きに比べてうそをつく傾向が約1.5倍になるという実験結果を公表しています。ネットがもたらす人間心理がスマホやSNSによって増幅、様々な問題を引き起こしてしまうとのことです。様々な媒体を使ってデマやフェイクニュースが瞬時に拡散します。現代社会は情報が溢れ、その中で冷静な判断が求められます。

 さて、令和2年度を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、理事会、総会が書面議決となり、防火意見発表会、視察研修の中止など対応して参りました。そうした中で102729日にかけて協会の地域貢献事業である災害時要援護者世帯に住宅用火災警報器の寄贈設置が行われました。今回は八戸(上長地区)、南部町、五戸町、新郷村の68世帯が対象でした。当日は、北向幸吉副会長に同行をしていただき、各市町村担当者、民生委員、消防本部、そして会員であります八戸電気協同組合、協同組合八戸管工事協会、(株)ユアテック八戸営業所の皆様の協力で電気・火気使用機器、水回り等の点検整備も併せて行われました。皆様ありがとうございました。今後もこうした地域貢献活動としての災害時要援護者支援事業は継続して参りたいと思います。また、1126日には全体研修会が開催され、防災講話として「コロナ禍における防災対策」をテーマに一般社団法人男女共同参画地域未来ネット代表理事 小山内世喜子氏の講演がありました。コロナ禍の中、参加人員を限定しての開催でしたが、時宜を得たテーマでもあり会員事業所から多数の参加をいただきありがとうございました。

  新しい年度がスタートをしましたが、新型コロナウイルス感染症の収束の見えない状態の中ですが、一日も早く以前のような不断の生活ができますように祈念するとともに、「できなくなった」ではなく「代わりにできることがある」という視点に立ち、活動して参りたいと思いますので何卒ご支援・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

▲このページのトップへ